本記事は元バーテンダーが、培った知識や経験を基にお酒の歴史や飲み方、カクテルの作り方などを紹介しています。また、疑問などにも対応していきますので、コメント欄にメッセージを頂けたらと嬉しいです!では参りましょう!
今回ご紹介するカクテルは世界中で愛飲されているカクテル『マルガリータ』。テキーラをベースにしたショートカクテルの一つです。
このマルガリータのレシピからピッタリの料理、誕生の由来を紐解いていきます!
マルガリータはテキーラの香りとスノースタイルの塩が特徴のカクテル
テキーラはリュウゼツランと言うアロエのお化けのような大きな植物を原料とした独特なフレーバーのある蒸留酒ですが、それをベースにしたこのカクテルはアルコール度数30%前後と比較的アルコールに強い人向けのカクテルです。

そして、クラシックカクテルの中でグラスの縁に塩を飾るいわゆる「スノースタイル」と言う技法を使用した代表的なカクテルとして有名です。
このカクテルは3種類の材料の中でシトラス系が2つも入っているので、爽やかな香りも特徴の一つです。
では、そんなマルガリータのレシピを見てみましょう!
マルガリータのレシピ

カクテルデータ
- カクテルタイプ:ショートカクテル
- 作成技法:シェイク
- ベース:テキーラ
- アルコールの強さ:★★★★☆
- 色合い:白色
- 炭酸の有無:無し
- 味わい:甘さと酸味のバランスの良いカクテル。グラスのふちの塩が良いアクセント。
材料
- TEQUILA (テキーラ)・・・2/4
- WHITE CURACAO (ホワイトキュラソー)・・・1/4 ※1
- LEMON JUICE (レモンジュース)・・・1/4 ※2
- SALT (塩)・・・適量
- ICE (氷)・・・適量
※1 ホワイトキュラソーの記載がが「コアントロー」や「トリプルセック」になっているレシピもありますが、どちらもホワイトキュラソーの商品名の一つです。特にコアントローはホワイトキュラソーの中でもバーテンダーがもっとも好むアイテムの一つです。
※2 レモンではなく、ライムジュースになっているレシピもあります。
必要な道具
- カクテルグラス
- シェイカー
- 小皿
作り方の手順
- カクテルグラスの縁にレモンジュースをリムする。
- 小皿に塩を広げ、1のグラスの縁に軽く付け、冷蔵庫で冷やしておく。
- シェイカーを用意し、塩以外の材料と氷を入れ、しっかりシェイクする。
- (3)を(2)のグラスに注ぎ、完成。この時スノースタイルにした塩に触れないように注意する。
上記のレシピの材料を一部変更する事で出来るカクテル
元バーテンダーが、美味しくなるちょっとしたコツとか色々教えちゃいます!
バーテンダー時代に学んだ美味しいマルガリータを作るためのコツを伝授します!守って欲しいポイントは次の4つ。
- スノースタイルの塩はグラスに載せるように軽くつける。
- カクテルグラスは冷蔵庫もしくは冷凍庫で冷却する。
- シェイクに使う氷は冷凍庫で一度締めた乾いたものを使う。
- シェイクする材料は可能な限り冷やす。
マルガリータに合う料理は?

マルガリータはテキーラベースのカクテルなので、発祥を同じくするメキシコの料理との相性は抜群です。また、マルガリータは食前酒的な位置付けのカクテルなので軽めの料理が良いでしょう。
私のオススメはメキシコを代表する一品、トルティーヤ・チップスです。濃厚なチーズソースやクリーミーなアボカドペーストにたっぷりとディップし、マルガリータと合わせると言うことなしです。
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マルガリータって誰のこと?
皆さんはマルガリータって誰のことなのかご存知ですか?そもそも人の名前と思っていなかった方もいるかも知れません。
今回ご紹介のスタンダードカクテル「マルガリータ」の誕生には大まかに分けて2つの説があり、その中で二人のマルガリータが登場します。
まず、一つ目の説ですが、こちらは当時の私も知っていたものになります。それは、ロサンゼルスのレストラン「テール・オ・コック」のチーフバーテンダーであったジャン・デュレッサー氏が創作したという説で、カクテル・マルガリータは同氏が1949年開催のUSAナショナル・カクテル・コンテストで3位になった時の作品と言うもの。
このカクテルの名前の由来は彼の恋人であったマルガリータからきているそうです。と言うのも、ある日、二人で狩猟に行った際に、彼女は流れ弾にあたって亡くなってしまい、その彼女を偲んで作られたカクテルといわれています。
ちなみにスノースタイルの塩はその悲しみや涙を表しているのだとか。

二つ目の説は1930~40年代にメキシコ・アカプルコのバーで生まれたというものです。この説にはさらに詳しく書かれているものもあり、一説には1936年に同地のホテルで誕生したと言う話もあります。
そのバーテンダーがどのカクテルにも塩をつけて飲むのを好んだ自分の恋人のために創作したと言う話です。

さらにこの説には続きがあって、当時このカクテルには名前がまだ無く、1950年代に入って、メキシコのアカプルコに別荘を持っていた米テキサス州在住のマーガレット・セイムズと言う女性が、アメリカに広めたそうで、この女性のマーガレットと言う名前からそのカクテルはマルガリータと名付けられたとのことです。
正確な記録がない為、どちらが正しい説なのかわかりませんが、いずれにしても、マルガリータを作ったバーテンダーには恋人がいて、このカクテルは彼女の為に作ったと言うことは一致しています。
最初の説だけ知っていた私は、マルガリータは悲しいカクテルとばかり思っていましたが、それは間違いのようです。マルガリータは恋人を思う「愛のカクテル」とイメージを改めなければならないですね。
今回のまとめ
いかがでしたでしょうか?今回はマルガリータのレシピを中心にその由来についてご紹介しました。スノースタイルが特徴的なスタンダードカクテル「マルガリータ」には2つの説がありました。
当時、その中の一説のみを知っていた私は、マルガリータは恋人が死んでしまった悲しいカクテルと言うイメージがあり、カップルにはあまりオススメしていなかった記憶があります。
ですが、本当はバレンタインやクリスマス、恋人たちにぴったりのカクテルなのかも知れませんね。
マルガリータの作り方などの疑問・質問はコメント欄によろしくお願いします!ではでは、また次の記事でお会いしましょう!